カスタマーサクセス大解剖(後編)
前回まで、私たちの提供する「テックタッチ」を例に、ご紹介しました。
他にも様々ある「カスタマーサクセスツール」を、「24時間働いてくれる、特定領域の業務を効率化してくれる一員」と捉えて、自社に合った”チームメイト”を選ぶとCSリソースが増えることになります。最終回は、カスタマーサクセスツールとの付き合い方について解説します。
1.テックタッチツールでCSリソースを増やす
私の浅い理解で恐縮ですが、誤解を恐れず書いてみると、
チャットボットは元々シンプルな回答に対応するのに適していましたが、最近は大規模言語モデル(LLM)と組み合わせることでより人に近いような体験を提供できるようになりました。もちろん、チャットボットに聞く、ということ自体に心理的なハードルがある方も多いことは留意する必要があります。
ヘルプページやマニュアルは、エッジケースも含めて多量の情報を簡単に包含できます。検索性が高いヘルプを用意しておけば、ユーザーがほしい情報だけを的確に得られます。逆に、そこにいかないといけない、そしてシステム画面から離れて調べ、また帰ってきて操作する、という体験は最高にスムーズ、とは言えません。
ステップメールやメーリスは、そもそもプロダクト外のメールボックスに届くため、埋もれてしまうリスクがある一方、顧客にプッシュで情報を伝えることができます。
他にも様々なチャネルが考えられますが、完璧な1つの正解はありません。だからこそ、自分たちのサービスや顧客特性を考えながら、最適なものを選んでいくと良いと考えています。
その際にはユーザー体験(UX)を考えつつ、カスタマージャーニーを想定し、どこでどんなペインがあり、それはどのチャネルならストレスなく解消できるのかを解いていくことになります。長い旅、そして終わりない旅ですが、それこそが顧客中心世界の入り口と言えると考えています。
※ちなみに宣伝させていただくと、弊社の「テックタッチ」はシナリオを考えたり設定したりが大変というデメリットに対し、届けたい人に、届けたいタイミングで、画面上で、適切なものを届けることがとても得意です。そのため、ご導入後のお客様では「テックタッチ」をCS活動の主軸に据えていただくケースも多いです。
弊社のCS活動においても、お客様の先にいるお客様のジャーニーやペインを一緒に整理しています。
例えば下図を作り上げる中で、包括的にCS活動をご支援、そして生産性改善と品質向上の両立をご一緒しています。お客様の負荷を最小化すべく、極力こちらで作成したものを手直しいただく方式をとっています。
このようなコンサル支援、そしてあらゆるアイデアを実装できるプロダクト機能を合わせもつ企業は日本には当社しかないと自負しています。
ご興味あれば、お気軽にお聞きくださいませ!
最後に、CSの可能性を無限に広げる私たちのツール「テックタッチ」についてもう少し詳しく紹介させてください。
2.カスタマーサクセス自身がエンジニアリソースを補うという革命
私たちのお客様は、自社内でプロダクトを開発するSaaS企業様が多いのですが、大手企業含め、どの企業もエンジニア採用を活発化させる中、昨今は特にエンジニアリソースが不足していると多くの企業様から聞きます。結果として、システム定着・機能活用に非常に重要な「ユーザー体験(UX)」に開発リソースを割くことが難しくなっています。単純にリソースが無い、ということに加えて、リテンション文脈でも難しいと考えます。
(文言をブラッシュアップする、説明を追加する、必要な人にだけ説明を発動するように仕組む、というような実装はエンジニアにとっては必ずしも魅力的なタスクではないため、そのチケットをだれに取ってもらうか、PdMやスクラムマスターは非常に苦労されていると思います)
それを何とかできないかを考えていて、私自身もテックタッチ社を知るまで解決策を持っていませんでした。
「テックタッチ」はノーコードで簡単に画面に説明や補足情報を掲載することができます。つまり、どうしてもMVPローンチ前には想定しきれない、ラストワンマイルのUXの穴を埋めることができるのです。
「テックタッチ」を導入すると、CS、サポート、企画、マーケ、それぞれの担当者の方自身で画面上にナビゲーションやガイドを表示し、UI/UXを改善できるので、「オンボーディング品質を保ちつつも工数を最小限にしたい」「問い合わせを減らしたい」「機能をしっかり使いこなしてもらいたい」といった時に、エンジニアでなくても画面上の実装ができる、すなわち開発リソースが増えることになります。
この状態になると、今までマニュアルやパワポを作って説明していたことが一つの画面上で完結します。これはとても革命的なことで、非常に大きな価値として提供できていると自負しています。
また、ユーザーから見たときのリードタイム、つまり、要望を上げてから実装されるまでのスピードも数倍早くなります。これは顧客満足度の向上、そしてチャーン率低減に直結すると考えています。
もちろん、ユーザーが多い画面(BtoCなど)の場合はUXが肝になるので開発リソースを投下します。イテレーション(短期間で開発を繰り返すアジャイル開発、その中で使われる開発サイクルの単位)のプロセスを早く回し、サービスではなく、プロダクトのみでユーザー体験を上げることが求められるためです。
昔の例でいえば、AirbnbやUberなども、まずはスモールにリリースして、ユーザーからのフィードバックを得ることでUI/UXをどんどん改善していくというプロセスを通して大きくなっています。
そういったこともできるのが「テックタッチ」の魅力でもありますし、それを活かすためにもCSチームが自分たちでフットワーク軽く動ける体制を作っていくのが大事です。
逆にユーザー数がそこまで多くない場合、とくに管理画面などになると、機能はどんどん増えるわりにユーザー数が少ないため、どうしてもUX投資は劣後してしまいます。
UX改善としてもデータが少ないので仮説を立て、検証しながらユーザビリティを上げていった方がいい場合もあります。
お客様に応じて、仮説ドリブンでご提案もさせていただいています。
よく社内でも話すのですが、初回のお打ち合わせの際、お客様に「テックタッチ」を初めて紹介すると、「めちゃくちゃ革命的ですね!」「こんなのがあったら最高ですね!」「もっと早く知りたかったです!」といった反応をいただきます。
そしてその後正式にご導入いただくと、初期構築として1ヶ月程作り込んでいただく期間があるのですが、現状の声としては「簡単で楽しいです!」「ストレスがないです」とおっしゃる方が多いです。1ヶ月程度の短期間で実装準備を終え、外部公開できる、というところもテックタッチならではです。
そのため、私たちは作り方や使い方のCS活動というよりは、より全体像の設計やソリューションの幅出しのご提案などをさせていただいてます。お客様の体制が大きい場合などは、プロジェクトマネジメントが求められ、その活動自体が価値として認めていただくこともよくあります。
そして実装後、運用が安定していくフェーズに入ると、ユーザーからの声を聞いてすぐ「テックタッチ」で画面変更を実装するといったスピーディーな運用をされている方が多く見受けられます。導入から何年も経っているお客様でも、毎週「テックタッチ」にログインして編集、更新していただいており、CS活動の中で1つの大きなチャネルになれているんだなと実感しています。
なにかお客様の要望があったとき、「テックタッチで作るか」「開発するか」「対応を見送るか」という3択を決める会議を毎週開いておられるお客様もいて、全社で活用いただいているのだ、と思うと感無量です。
3.攻略本のない世界で指針を示したい
「テックタッチ」を導入していただき、運用を成功させるには、業務の中に「テックタッチ」を組み込んでいただくことが1番重要だと思っています。自分たちの日々の業務に置き換えない限り、活用されず、宝の持ち腐れになってしまいます。自分の作業というよりは、ユーザーに提供する価値の一つとして、一連の業務フローに組み込んで頂くことを推奨しています。
例えばわかりやすい例を挙げると、「新しい機能を出しました」「活用セミナーをやります」というお知らせをモーダルウィンドウを開発して出すのではなく、テックタッチの機能で出していく。これが運用に乗っていくと、週に1回、月に1回のリリースの際にテックタッチを使うことになり、慣れてくると相当早くなるので、業務全体の効率が上がってきます。
また、使い慣れてくるといろいろな活用アイデアが思い付くようになるので、日々の業務内で思いついたものをどんどん実装していただいた結果、1対nの顧客対応ができるようになってきます。
我々としてもお客様がその段階に到達するまでソリューション提案を続けていきたいと考えていますし、そこまで到達したお客様は他のお客様の模範となるユースケースとなりますので、画面イメージを他社様にご共有いただいたり、そもそも弊社が学ばせていただいたりと、我々とお客様で切磋琢磨し合える関係値になっています。
改めて、「テックタッチ」は各SaaS企業のCS業務に与えるインパクトの大きいツールだと考えています。我々はSaaS for CSを提供し、CS for CSの活動をする立場として、一人でも多くのCSの方々に知っていただき、使い倒していただきたいと思っています。
(我々も、ですが)国内ではまだまだ小さいCS組織が大半という現状において、「何がいいんだろう」「何が答えなんだろう」「どうやったらいいんだろう」という答え自社にない状況で、各社のCS担当者の方々は精力的に他社の方と情報交換されてらっしゃいます。
4. 終わりに
そもそも、カスタマーサクセス活動は各社のビジネスモデルが異なるがゆえに個別最適になり、攻略本がまだない状況のCSの世界で、私たちから「こんなソリューションがあるんだよ」をCSの方々にもっと示していきたいと考えています。
しっかりと対外的にソリューションを示せれば、日本のCS全体のお悩み、困りごとがいくつか減らせると思うので、会社としてまずそこを目指していきたいところです。目の前のお客様に向き合いながら日々学びを深め、学んだことを対外的に発信するのは僕たちの使命だと感じています。
CS担当者がこれまでコントロールできなかったプロダクト領域を、テックタッチを導入することによってコントロールできることにもなっていきます。もっと我々のことを知ってもらい、多くの企業様に使っていただき、新しい時代を切り開いていければいいなと考えています。
テックタッチでは、非常にユニーク、難しい、そしてやりがいがあるハイタッチメインのCS活動を展開しています。
そんなCS活動をやってみたい!任せてくれ!という方、お待ちしています!お気軽に私にご連絡頂けますと嬉しいです!ワンクリックで連絡できるように、SNSを貼っておきます!!
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長々と、ありがとうございました!!