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【CTOインタビュー】創業4周年を期に、創業までのキャリアとその後を振り返る

こんにちは。テックタッチ広報担当の奧田(@OKYO000)です。

今回は、テックタッチ創業者の一人であり、現CTOである日比野に、創業4周年を期に

・テックタッチ創業以前の経歴
・テックタッチ創業からの経緯
・今後の目標

についてインタビューした内容をまとめました!

よろしければご覧ください。


【インタビュイー】
テックタッチ創業者・CTO 日比野淳プロフィール

ファンコミュニケーションズ株式会社、ユナイテッド株式会社で新規事業の立ち上げを複数経験。ユナイテッド株式会社のCocoPPaの事業では、事業をユーザー数0から3-4000万のユーザーにインストールされる規模になるまでの開発全般のリードを経験。その後、海外事業立ち上げにも関わったのち、2018年、井無田とともにテックタッチ株式会社を創業。

笑顔が素敵なCTO日比野
(2021/9撮影)

【インタビュアー】
テックタッチ株式会社広報 奧田陽子(
@OKYO000
前職の株式会社ベーシックでは、インサイドセールス、広報、マーケティングを経験。なかでも広報では、経団連推薦社内報審査Web社内報部門にて特別賞を受賞。その後、スタートアップ企業での広報を経験したいと考え転職活動。テックタッチの事業とヒトに惹かれ2021年10月入社。

一貫して新規事業立ち上げに関わった過去。開発全般を率いたサービスはユーザー0から約4,000万ユーザーにインストールされるまでに成長

私は、ファン・コミュニケーションズでエンジニアとしてのキャリアをスタートさせましたが、一貫して新規事業立ち上げに関わってきました。
入社当時は、まだガラケーだった頃で、ガラケー向けのメディアを複数運用している部署に配属され、新人ながら一つのメディアの開発を担当させてもらっていました。ここで出会った上司や先輩達は誤解を恐れず言うとすごく自由な人たちで、僕もその流れで、ある種放任主義に仕事をさせてもらっていました。
今思うと、新規事業開発というのはクリエイティビティを発揮する必要があり、多少の制約の中にも自由な発想を持てる余裕が必要だと思いますが、それを皆さん体現していた気がします。
当時の上司、先輩たちは起業家マインドを持った方が多く、実際に数年後に起業され、それぞれの会社で素晴らしい事業を行っています。

その後スマホの潮流とともに、スマートフォンに軸足を移し、そこでも新規事業の立ち上げ(広告プラットフォームなど)を行っていきました。このように新規事業に関わる経験が多かったおかげで、常に企画立案の現場が身近にあり、プロダクトマネジメント寄りのマインドを持つエンジニアになっていきました。

その後は開発のマネージャーになりチーム開発をリードしていくようにもなっていきます。
特に思い出深いのが、こちらも立ち上げから関わったコンシューマー向けのスマホアプリなんですが、リリース後1年で1000万ユーザー、3年で4000万ユーザーにインストールされるほどの爆発的成長を遂げたものがありました。
※USのAPPストアランキングの2位までいき、あと一つ抜けませんでした。

余りの成長スピードの早さにプロダクトが追い付かずサーバがダウンし、三日三晩(本当に3日徹夜した記憶がw)の格闘の末、何とか復旧させたりと悔しくも熱い日々を送っていました。

このプロダクトでは当初より、開発全般のリードを任せてもらいました。爆発的なインストール数増加のなかでどうその増加に応えていくか、という点でスリリングな毎日でしたが、周囲にとびきり優秀なエンジニアの方もいたおかげで、何とか乗り越え、自分自身エンジニアとして最も成長した時期だったと思います。(笑)

ちなみに、この時入社したBizチームの責任者がテックタッチCEOの井無田で、当時から「どうこの事業を伸ばしていくか」を一緒に考えていました。今思うと、既に10年近くの付き合いになります。

海外でのネクストチャレンジ熱望をきっかけにCEO井無田との関係もお近づきに

スリリングなアプリケーションの開発が一定落ち着いて、事業の大幅スケールをある程度経験したあと、「新たなチャレンジをしたい」と思うようになりました。その手段の一つとして「海外で働く」ことを視野に入れていて、周囲にも相談していました。

そのとき、ちょうど会社が海外での事業展開を始めていて、井無田がBizチームの責任者として先に渡米しました。その後、その米国法人内に開発部門も立ち上げ、現地スタートアップと協業し新しいサービスの開発を行うという事になり、海外に興味を持っていると事前に相談していた上司の方から、無事、挑戦機会をもらえることになりました。

海外での挑戦機会をもらえると決まった時は、嬉しかったですね。

渡米し、井無田と再度合流し、新たなオフィス探しからのスタートでした。1年ほどで事業自体は海外から撤退にはなってしまうのですが、国内では決して経験できないような刺激的な1年でした。

用賀の居酒屋で親睦を深め、結果的には一緒にテックタッチを創業

海外の事業撤退後、私は1年ほど会社に所属し続け、当時注力していた、ゲーム事業やメディア事業の開発を行っていました。
このころから次のチャレンジとして「起業」を考えるようになっていました。
更に半年ほどたった頃に第一子が生まれ、育休を取得し、子育てをスタートさせるのですが、この子育て経験が仕事観を変えるきっかけになりました。
※また別のタイミングでお話しできればなと思います。

そして、退職を決意。起業準備に入りました。

退職後、井無田と久しぶりに食事にいった際に、彼も同様に起業を志していることを知りました。「互いに頑張ろう!」といいつつ、「ちょっとプロダクト開発手伝ってくれない?」とのことで、井無田の事業立ち上げを手伝っていました。

井無田の事業について2人で議論を重ねていくと、米国で一緒にやっていたころを思い出し、徐々に二人でもう一度チャレンジしていこうという方向になっていきました。

僕の起業準備も進んでいたのですが、一旦そちらはペンディング、井無田の事業プランにベットすることにしました。理由は一つ、井無田の方が自分より起業に対する熱量が高いと感じたのと、彼と起業したほうが大きな事ができると感じたからです。

※ちなみに、当時の僕の起業アイデアは「地方の交通弱者を支援する乗合タクシーのサービス」でした。山間部を中心に、過疎化が進む地方では路線バスの運用が財政上難しく、タクシー会社が小型車両で乗合サービスを提供しています。この取り組みを支援するサービスを検討していました。

CEOの井無田とCTOの日比野
(2022/9撮影)

創業4日目でまさかの事業ピボット

テックタッチは2018年3月1日に登記され、創立されました。登記作業は順調に進むのですが、一方で、事業構想に対しては「これで本当にいいんだっけ・・・?」と迷っている状態でした。
その4日後、「この事業構想ではまずい!!」と思い、急遽ピボットを検討。
ひたすら事業案を考え、結果的に20-30種類の事業案を出しました。
そのなかで先輩起業家からのフィードバックや壁打ちの末、最終的に選ばれたのが、現在テックタッチが提供している「テックタッチ®」です。「事業ピボットが開発前で本当によかったね!」というのが二人で振り返ったときの感想です。こういうポジティブマインドが我々の強みだと思っています。

それ以降、事業の軸は一度もブレていません。その時に検討に検討を重ねたことが功を奏していると感じます。

創業丸4年のうち、1番のターニングポイントは「初出展の展示会」

事業を立ち上げて数年、日々いろんな迷いや不安がありました。でもそれを打ち消してくれる機会がありました。それは初めて出展した展示会です。

「テックタッチ®」が属するデジタル・アダプション・プラットフォームは、海外では数百億円規模の市場ですが、一方で国内においてはまだまだ黎明期。自分たちが国内最初のプレイヤーと言っても過言ではなかったので、「受け入れてもらえるのか」不安に感じていました。しかし、蓋を開けてみたらまさかの大盛況!多くの企業がシステム活用において課題を感じていること、そしてその課題解決に私たちが寄与できることを実感できたのです。「やるべきことをやって事業を育てていけば間違いない」という確信が生まれました。

その後、エンタープライズ企業における初めての導入が決まった際に、さらにその確信が強くなりました。当時のテックタッチの事業は、エンタープライズ企業をターゲットにしていながらも、「スタートアップが作ったサービスが、エンタープライズ企業に受け入れてもらえるのか」という不安がありました。もちろん導入決定に向けて乗り越えなければならない壁はたくさんありましたが、それを経て導入いただけたことで、「エンタープライズ企業の課題解決に向けてテックタッチを伸ばしていけそうだ」という実感を得ました。

初めての展示会での集合写真
(2019/5撮影)

プロダクトチームの働きやすさと働きがいにこだわるCTOでいたい

創業から4年が経ち、人数がだいぶ増えました(2022年3月時点で57名)。そして、採用チームの頑張りもあり、優秀な人が入社してくれる会社になってきたと感じています。プロフェッショナルが入社し、それぞれの領域を固めてくれることで、それぞれの領域を固め高度化してくれており、自分自身も皆さんに学ばせてもらっています。また、自分が課題として認知できていなかった部分に対しても、適切で実行可能な提案をしてくれるケースが多く、メンバーの主体性の高さを実感しています。

人数が増えるなかで多くの企業が課題視するのが「組織の風通しの変化」ですが、テックタッチは現状、創業当初のままの風通しのよさを残して成長できており、今後もそのカルチャーは引き継いでいきたいと考えています。そのための組織づくりは、これから注力していきたいですね。自身はCTOという役割なので、特に「モノづくりの楽しさを実感できる環境づくり」にはこだわっていきたいです。

新しい領域でも自分たちの価値を発揮できる企業・プロダクトへ

2022年3月現在、テックタッチは1プロダクトの企業です。しかし、ここから先、多くの先輩SaaS企業が辿ってきたように、複数事業を展開したり、海外展開を見据えています。

これから先も多くの困難があると思いますが、既存のエンタープライズ企業向けの領域、SaaS領域に加えた新たな領域でも、自分たちの価値を発揮できる企業、プロダクトであり続けられるようにテックタッチのチームとともに励んでいきたいと思います。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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